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怪談マンガこぼれ話3

怪談マンガ 第3話「下がり」について


母方の祖母は旅行先でお化けを見てしまうことが多かったので、よく怖い話を聞かせてくれた。
この話の舞台は、上高地だったか奥入瀬か、自分は行ったことない有名な観光地で、静かで落ち着ける場所をイメージさせる響きだったが、忘れてしまった。


とくに印象に残っているのは、宿泊先のエレベーターについてのくだり、
同乗しているボーイさんがつるべのように下がった鎖をジャラジャラさせて動かす古めかしい作りだったそうで、とても気持ちが悪かったと言っていたこと。
恐ろしげな擬音や謎めいたフレーズは怪談につきものですね。
この、鎖でジャラジャラとは一体どういう仕組みなのか、マンガを描くときに随分調べてみたが、入り口の金網を手動で開け閉めするタイプばかりで、他にそれらしいものは見つからなかった。


祖母の話に限らず昔から旅にまつわる怪談は多い。
普段より気が高ぶっているから妙なものまで感知してしまうのだろうか。
一人旅だと勘違いも含めて実体験にしてしまう可能性もある。
また、土産話というかたちで人に話しやすいことも、数多く残される理由のひとつに違いない。


大抵の人は観光などを楽しみに旅に出る、
だから基本的に、まさかお化けが出るとは思ってないわけで、途中までは普通の旅行記だ。
そして、お化けが出てきたら、無用なトラブルは回避しようと行動する、面白いオチがつくまで怪しげなものと付き合うのは危ないし、面白さより身の安全を選ぶのは当然だ。
でも、むしろそっちの方がリアリティがあっていいと思う。

自分が描いたマンガも、出オチというか、幽霊を見た後どうなったかバッサリ省いてしまったが、続きは「怖くて、怖くて、布団にもぐって一晩中震えていた」とか、「震えているうちに眠ってしまったようで、気が付いたら朝だった」とか、ありきたりな流れだった気がする。

祖母は他にも色々話してくれたので、また本を作るときに描いてみたいと思う。



最後に、マンガに描いた幽霊と似たような感じの絵をいくつか紹介したい。

高いところから寝床を覗き込む女の幽霊というと、
屏風のぞき、高女(たかおんな)、などを連想する。

また、妖怪では天井下がりというやつがいて、
いずれも有名な妖怪絵師の鳥山石燕の作品に登場する。

長い髪や着物は絵になるので演出の都合もあってか女の姿であることが多いようだ。

男は小幡小平次の霊くらいしか思いつかない。
こちらは葛飾北斎が描いた蚊帳を覗きこむどくろの画が人気。

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